パテでごまかす

変形してしまった箇所をきちんと修理しないまま、安易にパテを厚塗りしたり幾重にも塗ったりしてしまうと、後々、思いもよらない事態を引き起こすことになりかねません。

パテの厚塗りはサビを引き起こす!?

板金修理とは、衝撃により生じた鉄板の変形を直すこと。
鉄板からきれいに整形をせず、パテだけに頼って整形していく修理方法には、大きな落とし穴があります。たとえば、パネルの端が変形してしまった場合、本来なら鈑金しなければ元の形状には戻りません。衝撃による加工硬化を直してなければ、後々、支障(クラックや錆)が出ることは避けられないのです。

変形してしまっている箇所に、そのままパテを入れていくと、自ずとパテを厚塗りすることになります。その結果、パテ割れが生じてその隙間から水などが侵入し、腐食やサビが進んでしまいます。場合によっては、その部分が朽ち落ちたりすることさえあるのです。タチが悪いことに、こうした厚塗りパテは塗装の下に隠されていて、別の理由で修理をしたりする際に見つかることが多いのです。

乾燥が不十分だと「パテあと」も

また、パテの乾燥が十分にされていないと軟化して「パテあと」という現象が起きます。塗装の上からも、きれいでないパテの塗り跡が透けて見えることです。逆に、パテを急激に乾燥させた場合にも生じます。状態が深刻だと、研磨したあと、再び塗り直しが必要だったり、パテをすべて剥離して再塗装が必要だったり、かなりの手間がかかることになります。

この「パテあと」の発生を防ぐには、パテには硬化剤を正しく入れ、十分に乾燥させること。また、耐溶剤性の弱い古い塗膜の上にパテを塗らないなど、基本的な対策が必要です。