正しい寸法を無視

へこんでしまった箇所の骨格をきちんと修正せず、歪みが残ったまま表面だけ修理をすると、時間が経ってから甚大な被害に至ってしまうことがあります。

過去の修理が悪影響を及ぼすことも

同じ箇所を何度も傷つけたりへこませたりするのは、よくあること。しかし、過去の修理でへこみを元の形に直さず板金パテで整形していた場合、その異常な厚さのパテが邪魔をして、次の修理の際も板金がきれいにできないことがあります。

たとえば、フレームや足回り取り付け部などの頑丈な骨格が損傷を受けるほどの事故ではなかったはずの修理で、ヘッドランプ周りが規定の寸法に戻らず、寸法に狂いが生じていることがありました。クランプで掴んだ修理跡はたしかに見られるのに、実際には直っておらず、右フロントタイヤが傾いてしまっていたのです。この場合、取付け穴をむりやり広げてフロントフェンダーを取り付けており、根本的な修理は何もなされていませんでした。

車種ごとに決められている規定寸法を無視すると、タイヤの片側ばかりがすり減ったり、まっすぐに走れないなど、非常に危険な症状が出てきます。正しい知識と技術、設備を持った工場で修理することは非常に大切なのです。

不適切な修理はやがてボロが出る…

板金修理においては、修理範囲を出来るだけ大きくしないことが大切です。無理に小さく済まそうとすると、修理の形跡や違和感ある歪みを残してしまうことになりかねません。
へこんだ所は必ず鉄板が伸びており、それに伴いへこみの周りは全体的に膨らんでいます。伸びて逃げ場のなくなった鉄板がへこみとは逆に高く飛び出てくるからです。へこんだ箇所をハンマリングで修正する方法はいくつかありますが、それぞれの損傷に合った修理方法や修理個所に適切な工具を選択し、組み合わせて使うことが肝になります。

これらを適切に行なわず上辺だけの修理を行なうと、上記のような結果を遅かれ早かれもたらします。だから、良心的で確実な修理をしてくれる工場選びが非常に大切なのです。