板金作業の流れ

線キズとへこみキズ補修の実際の作業工程をご紹介します。

線キズ補修の流れ

1 キズのチェック 10分

  1. 補修箇所を確認します。
  2. 機械でカラー配合データの有無を確認します。
  3. キズのあるパネルを綺麗に拭きます。
  4. 同じパネル内の他のキズの有無を確認します。
  5. キズの深さを確認します。
キズのチェック作業風景

2 キズの研磨作業 10分

  1. 専用ヤスリでキズのある塗膜を研磨し、キズを落とします。
  2. エアブローしてからキズが落ちていることを確認します。
  3. ヤスリで研いだ塗膜全体に、専用塗料を塗ります。
  4. 再度、ヤスリで全体を研ぎ、塗膜のフェザーエッジを整えながら平らに研磨します。
  5. 下地を塗る範囲を脱脂し、マスキングを行います。 
キズの研磨作業風景

3 下地の塗布/乾燥 30分

  1. マスキング内を脱脂します。
  2. 下地を2回塗布します。
  3. 下地を塗布した後に、塗布面にゆがみやキズの有無を確認します。
  4. マスキングを外し、ヒーターで乾燥させます。
下地の塗布/乾燥風景

4 下地の研磨と足つけ作業 30分

  1. 乾燥後はエアブローでパネルを冷却します。
  2. 隣のパネルやパーツ類をキズ付けないようにマスキングし、水研ぎペーパーで下塗りを平らに研ぎます。
  3. エアブローで水分を飛ばし、正しく研げていることを確認してから、塗装用の足つけを行います。
  4. パネル全体をエアブローして水分を飛ばし、塗装の準備に入ります。
下地の研磨と足つけ作業風景

5 塗装用マスキング作業 30分

  1. 塗装するパネル全体を脱脂します。
  2. 塗装面以外を塗装用のマスキングを行います。
塗装用マスキング作業風景

6 ミッドコート 20分

  1. ぼかし際のなじみを良くする為、カラーベース塗装前にミッドコートを塗装します。
    塗装終了後は、軽くヒーターを当てて完全に乾燥させます。
ミッドコート作業説明

7 塗装作業 カラーベース・クリヤー 50分

  1. エアーブローしながら塗装面を軽く拭きます。
  2. グラデーションになるように塗装して、最後はカラーベースをぼかし、塗装面の余計なミストを拭き取ります。
  3. カラーベースの塗装範囲を覆いかぶすようにコーティング剤を塗装します。
  4. 塗装面に接触しているマスキングテープをはがし、5分おいてから、塗装面をヒーターで乾燥します。
塗装作業風景

8 磨き/洗車作業 30分

  1. エアブローで塗装面を冷却し、塗装面以外でキズを付けたくない他のパネルや、パーツ類をマスキングします。
  2. 塗装面の肌調整を行います。
  3. 塗装面のごみやブツを取り除きます。
  4. 専用塗料で研磨目を消します。
  5. 専用スポンジを使い、塗装面を磨きます。
  6. 仕上げ用スポンジを使い、塗装面の仕上げ磨きを行います。
  7. 作業終了後の洗車はしっかり行います。
磨き/洗車作業風景

へこみキズ補修の流れ

1 キズのチェック 10分

  1. 補修箇所を確認します。
  2. 機械でカラー配合データの有無を確認します。
  3. へこみキズのあるパネルをきれいに拭きます。
  4. へこみキズ周辺のパネルの張り具合も確認します。
キズのチェック作業風景

2 板金作業 30分

  1. へこんでいる部分を、専用ヤスリで塗膜を剥離します。
  2. 研磨して金属面を出した部分をエアブローし、脱脂します。
  3. ハンダゴテとハンダを使い、プレートを付ける部分に予備ハンダ付けを行います。
  4. 予備ハンダ部分に磁石を使用し、プレートをハンダで溶着させます。
  5. プレートを引き出しながら、周辺の高い所をハンマーで叩いてへこんだ部分を引き出します。
  6. プレートを外すために、ハンダゴテで溶着部のハンダを熱してプレートを外します。
  7. 板金した部分が基準面より低くなっていることを、スケールなどを使って確認します。
板金作業風景

3 パテ盛り 30分

  1. パテを盛る範囲を確認してから、範囲内を専用ヤスリで塗膜を研磨します。
  2. エアーブローで研ぎ粉を飛ばし、足付け状態とフェザーエッジの状態を確認します。
  3. 足付けの範囲を脱脂し、パテを盛る範囲以外にパテが付かないようにマスキングテープを張ります。
  4. 足付け部分にパテを盛ります。
  5. パテを盛り終えたらマスキングテープをはがします。
  6. ヒーターで乾燥させます。
パテ盛り作業風景

4 パテ研ぎ作業 30分

  1. 乾燥終了後、硬化した鈑金パテをエアブローして冷却させます。
  2. 手研ぎ用裏当てに専用ヤスリを付け、パテを平らに研ぎます。
  3. パテが平らに研げていることを確認します。
  4. エアブローして研ぎ粉を飛ばし、専用塗料を塗ります。
  5. ヤスリで面だしを行い、パテが平らに研げていて、パテのエッジが出来ていることを確認します。
  6. エアブローして研ぎ粉を飛ばします。
  7. スプレーパテを塗布する範囲を脱脂します。
  8. スプレーパテ用のマスキングを行います。
パテ研ぎ作業風景

5 スプレーパテの塗布と乾燥 30分

  1. マスキング内を脱脂します。
  2. スプレーパテ3回に分けて塗布します。
  3. マスキングを外してヒーターで乾燥させます。
スプレーパテの塗布と乾燥作業風景

6 スプレーパテの研磨 20分

  1. 乾燥後はエアブローして冷却します。
  2. 専用ヤスリで、スプレーパテの淵から淵まで平らに研ぎます。
  3. 平らに研げていることを手で触って確認します。
  4. ヤスリで面だしを行い、フェザーエッジを整えます。
  5. スプレーパテの表面とエッジが正しく研げているかどうかを確認します。
  6. エアブローして研ぎ粉を飛ばし、プラサフを塗布する範囲を脱脂して、マスキングを行います。

※この後の工程は、「線キズ補修 3.下地の塗布/乾燥」以降と同じです。

スプレーパテの研磨作業風景