2025.07.29
車の引っかき傷が浅い場合は自分で修理できる?傷の原因や修理期間も解説

目 次
愛車に見覚えのない引っかき傷を発見したら「浅い傷なら自分で直せる?」と考える方は多いのではないでしょうか。
DIY修理は費用を抑えられますが、正しい知識がないまま作業すると、かえって傷を目立たせてしまうリスクがあります。
この記事では、車の浅い引っかき傷がつく原因から自分で修理できる傷の見分け方、業者に依頼した場合の修理期間まで詳しく解説します。引っかき傷の最適な対処法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
車の浅い引っかき傷の原因は?
車の浅い引っかき傷は、さまざまな場面で発生します。気づかないうちについていることも多いため、原因を知れば予防できるものもあります。ここでは、代表的な7つの原因を解説します。
走行中に木の枝と接触する
住宅街の狭い道や手入れの行き届いていない道を走行中、街路樹や生け垣の枝が車のボディに触れ、引っかき傷がつくことがあります。
とくに、普段通らない道では注意が必要です。また台風や強風の日には折れた木の枝が飛んでくることで車体に当たり、浅い傷だけでなく塗装が剥がれるほどの深い傷やへこみができるケースも見られます。
事前にガラスコーティングの施工をしておけば、塗装面に硬い被膜が形成されるため枝がこすれる傷であれば防ぎやすくなります。屋外に駐車する場合は、強風の日にボディカバーをかけるのも有効です。
ドアの開け閉めでキーと接触する
ドアの鍵穴周辺に見られる細かな引っかき傷は、キーとの接触が原因の場合が多いです。急いでいる時や暗い場所で、手元を確認せずにキーを差し込むことでボディに当たり、傷をつけてしまいます。
近年の車は、リモコン操作でドアの施錠・開錠ができるスマートキーやキーレスエントリーが主流となり、キーを直接使う機会は減少しています。
しかし、スマートキーの電池が切れてしまった場合や電波障害が発生した際には、手動でドアを開ける必要があります。使い慣れていないとキーでボディを引っかいてしまう可能性があるため、使い方を確認して慎重に操作しましょう。
飛び石が当たる
高速道路やバイパスなどを走行していると、前の車が巻き上げた小石が飛び、ボディに当たることがあります。知らない間にバンパーやボンネット、フロントガラスに小さな傷がついている場合、多くは飛び石が原因と考えられます。
飛び石のリスクを減らすのに効果的なのは、十分な車間距離を保つことです。車間距離が近いと、前の車が跳ね上げた石が当たる確率が高まります。とくに、砂利を多く積んだダンプカーやタイヤの溝が深い大型トラックの後方を走る際は、いつも以上に距離を空けることが重要です。
また、速度が速いほど石が当たった衝撃は大きくなり傷も深くなるため、スピードを出しすぎないことも大切です。
イタズラ被害に遭う
イタズラで車に傷をつけられるケースもあります。硬貨や鍵のような硬いもので故意にボディを引っかかれると、一直線の深い傷が残ることがあります。
犯人は特定が難しく、酔っ払いや子どもの仕業である場合も考えられます。イタズラは人目につきにくい駐車場で発生しやすいため、管理人のいる駐車場や防犯カメラが設置されている場所に駐車するなどして対策しましょう。
また、ドライブレコーダーには駐車中も録画できるモデルがあり、イタズラ被害の証拠確保や抑止力として効果的です。万が一被害に遭った時は、すぐに警察に被害届を提出しましょう。
誤った方法での洗車
車をきれいに保つための洗車で、逆に細かな傷をつける原因になる場合があります。とくに、ボディに砂やホコリが付着したまま、いきなりスポンジやブラシで強く擦ると、粒子が研磨剤となり塗装面に薄い傷を残してしまいます。
また、全自動の洗車機も注意が必要です。ブラシの素材が硬かったり、洗浄が不十分だったりすると、ボディ全体に細かい傷がつく可能性があります。
洗車傷を防ぐには、たっぷりの水でボディ表面の汚れを洗い流すのが重要です。その後、よく泡立てたシャンプーとやわらかい素材のスポンジやクロスを使い、優しく撫でるように洗いましょう。
縁石・段差で擦る
駐車場の出入り口や歩道との境目など縁石や段差を乗り越える際に、バンパーの下側やサイドステップ、アンダーボディを擦ってしまい引っかき傷を作る場合があります。
とくに、コンビニの駐車場など、歩道と段差がある場所へ出入りする際には注意が必要です。勢いよく乗り上げたり下りたりすると傷がついてしまいます。
また、車高を低くしているカスタムカーやスポーツカー、セダンタイプの車は、わずかな段差でも擦りやすいため慎重に運転する必要があります。段差を通過する際は速度を十分に落として斜めに進入し、タイヤを先に段差へ乗せてゆっくり越えることで、擦るリスクを減らせます。
車止めブロックに擦る
コンビニや商業施設の駐車場でよく見かける車止めブロックも、引っかき傷を作る原因のひとつです。
バックで駐車する際に、勢いが強くぶつけてしまったり、前向き駐車でバンパー下部を擦ってしまったりするケースが多く見られます。一般的な車止めブロックの高さは標準で12cm程度に設定されているため、車高の低い車は最低地上高を確認しましょう。
バックモニターやコーナーセンサーがついている車でも過信せず、自分の目でしっかりと確認する習慣が、小さな傷を防ぐことにつながります。
こちらの記事では、板金修理の費用相場について解説しています。修理できる内容や依頼できる業者も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
車の引っかき傷は自分で修理できる?
車の引っかき傷は、深さや範囲によって自分で修理できるかどうかが決まります。
傷が浅い場合は自分で直せることがある
浅い引っかき傷であれば、DIYで修理できる場合もあります。自分で修理できる可能性があるのは「クリア層のみにとどまる傷」「ボディにへこみや歪みがない」場合などです。市販の研磨剤やタッチペンを使えば、比較的安く傷を目立たなくできます。
しかし、DIY修理にはリスクもあります。研磨剤で磨きすぎて塗装を傷めたり、タッチペンの色が合わずに補修箇所が逆に目立ってしまったりする可能性もあります。費用を抑えられるメリットはありますが、きれいな仕上がりを求める場合はプロに依頼するのが確実です。
傷が深い場合は業者に依頼するのがよい
明らかに傷が深い場合は、迷わず専門業者に修理を依頼しましょう。具体的には、以下のケースです。
●傷が広範囲にわたっている
●塗装の下の白い下地や金属部分が見えている
●へこみや穴が開いている
上記のような深い傷を放置すると、塗装が剥がれた部分から雨水などが侵入し、ボディパネルが錆びる恐れがあります。錆が内部まで広がると表面的な修理だけでは済まなくなり、大規模で高額な修理が必要になる可能性もあるため注意が必要です。
プロの板金塗装業者は、傷の状態を正確に診断し下地処理から塗装、磨きまでの一連の工程を専門的な技術と設備で行います。修理跡がほとんどわからない美しい仕上がりが期待できます。
車の引っかき傷が浅い場合はすぐに修理してもらえる?
一般的な板金塗装の修理期間の目安は、損傷の程度にもよりますが3日~1週間ほどです。しかし、ごく浅い引っかき傷の修理であれば、さらに短時間で完了する可能性があります。
傷の種類や大きさごとの修理時間の目安としては、10cm程度の浅い擦り傷であれば約1時間~半日、軽いへこみのある傷でも半日~1日ほどで対応可能な場合があります。
基本的に、傷の深さがクリア層や塗装面にとどまっており、範囲も10cmに収まるようなものであれば、数時間で修理が完了する場合が多いです。
急いでいる場合は、事前に業者へ傷の状態を伝え、修理にかかる時間の目安を確認しておくとスムーズです。
まとめ
車にできてしまった浅い引っかき傷は、走行中に起こる木の枝との接触や洗車、飛び石など、日常のさまざまな場面で発生します。傷が浅く、範囲も狭ければ自分で修理できますが、失敗して状態を悪化させるリスクも考慮しなければなりません。
また、下地が見えるような深い傷やへこみを伴う場合は、放置すると錆の原因になるため早急にプロの業者へ依頼しましょう。
ピッカーズでは、車の浅い引っかき傷はもちろん、深い傷やへこみの修理にも対応しております。自社工場で車を修理するため中間マージンが発生せず、わかりやすい料金設定でお客さまのお車を丁寧に修理いたします。
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