2025.07.29
車のへこみ修理は安い?高い?費用相場や安く抑えるポイントを解説

目 次
大切な愛車のボディがへこんでしまった時、費用面に不安を感じて修理をお悩みの方も多いのではないでしょうか。しかし、へこみの種類や修理方法によっては、費用を安く抑えられるケースも珍しくありません。
本記事では、車のへこみ修理の費用相場から安く抑えるコツまで解説します。修理をお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
車のへこみ修理は安い?高い?
車のへこみ修理は、たとえ小さなへこみであっても、数万円の費用がかかることは珍しくありません。これは、へこみ修理が単純な作業ではなく、多くの専門技術と時間を要する複雑な工程だからです。
とくに板金塗装をともなう修理では、元の状態に近づけるために高度な技術が必要となります。ディーラーなどでの修理費用が高く感じるのも、こうした技術的な要因が大きく影響しているためです。
ただし、へこみの大きさや場所、修理方法によって、費用は大きく変動します。また、適切な業者選びや修理方法の選択により、費用を抑えることも可能です。まずは、なぜへこみ修理が高額になりやすいのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
作業工程が多いから
へこみ修理では、美しい仕上がりを実現するために多数の工程が必要です。まず、へこんだ部分の板金作業でパネルの形状をもとに戻した後、表面を滑らかに整えるための研磨作業を行います。
次に、下地処理として防錆処理やプライマー塗装を行い、最終的に色合わせを含む本塗装で仕上げます。各工程で乾燥時間も必要となるため、作業期間も長くなりがちです。
これらの工程はすべて手作業で行われることが多く、熟練した技術者の時間と労力が必要となります。工程数の多さが、修理費用を押し上げる主要因のひとつといえるでしょう。
専用の設備・道具が必要だから
へこみ修理は一般的な工具で対応できないため、板金作業用のさまざまな特殊工具や専門設備が不可欠です。また、塗装を美しく仕上げるには、温度や湿度を管理できる塗装ブース、塗料の調色システムや乾燥設備がなくてはなりません。
これらの設備は導入費用が非常に高額で、維持管理にもコストがかかります。こうした設備費用は料金設定にも反映されるため、修理価格が高くなる要因となります。専門設備なしには品質の高い修理は不可能なことから、避けることのできないコスト要因といえるでしょう。
専門的な知識・技術力が必要だから
へこみ修理は、単純に叩いて直すような作業ではありません。金属の特性を理解し、適切な力加減でパネルを元の形状に戻す、高度な技術が求められます。また、車種ごとに異なるパネルの構造や材質に応じた修理方法の選択も必要です。
さらに、塗装作業においても、色の調合技術や塗装技法の習得には長年の経験が欠かせません。わずかな色の違いでも修理箇所が目立ってしまうため、熟練の職人による技術が必須です。
このような専門技術を持つ職人の育成には、時間とコストがかかることから、技術料が修理費用に反映されています。
車のへこみ修理費用の相場は?
車のへこみ修理費用は、へこみの大きさや深さ、場所、そして車の種類によって変動します。ここでは、主要なパーツごとのへこみ修理費用の相場を解説します。あくまで目安として参考にしてください。

ドア
ドアのへこみ修理費用の一般的な相場は、3〜10万円程度です。ドアは比較的修理しやすい部位ですが、ドアハンドル周辺や窓枠付近のへこみは作業が複雑になるため、費用が高くなる場合があります。
また、最近の車両ではドアに各種センサーが内蔵されていることが多く、これらの配線に注意しながらの作業が必要です。とくに、バックドアやスライドドアでは、電動機構への配慮も必要となるため、相場より高額になる場合があります。
さらに、ドア交換が必要になると、10万円以上の費用が必要です。そのため、修理か交換かの判断は、へこみの程度と費用対効果を総合的に検討する必要があります。
フェンダー
フェンダーのへこみ修理は、3〜5万円程度が相場です。フェンダーは車体の外側に位置するため、比較的アクセスしやすく修理しやすい部位です。ただし、ヘッドライトやウインカーとの取り合い部分では、精密な作業が必要となります。
また、フロントフェンダーはボルトで固定されており交換が比較的容易ですが、リアフェンダーはボディと一体化しているため、交換となると大掛かりな作業が必要です。その結果、費用が相場以上に高くなることもあります。
バンパー
バンパーのへこみ修理費用は、3〜7万円前後が相場です。バンパーは衝突時の衝撃を吸収する役割があるため、軽度のへこみであれば板金や塗装で対応できるケースがほとんどです。
しかし、プラスチック製であることから、大きく破損している場合は交換が必要となり、費用も高額になる場合があります。また、センサーなどが内蔵されているバンパーは、修理や交換時に部品の調整が必要になるため、費用が上乗せされるでしょう。
ボンネット
ボンネットのへこみ修理費用は、3〜6万円前後が相場です。ボンネットは車のフロント部分を覆う大きなパーツで、飛び石や落下物などによってへこむことがあります。
へこみの状態によっては板金修理で対応できますが、広範囲であったり複雑な形状であったりする場合は、交換が必要になるケースも珍しくありません。交換となると、ボンネット本体の部品代に加えて塗装費用も発生するため、高額になるでしょう。
トランク
トランクのへこみ修理費用は、4〜10万円程度が一般的です。トランクはボンネットと同様に面積が大きく、へこみの修理には高い技術が求められます。とくに、トランクの縁の部分やリアガラス周辺のへこみは、修理が困難です。
最近の車両では、トランク付近にバックカメラやセンサーが設置されていることが多く、より修理が困難になっています。また、電動トランクの場合は、開閉機構への影響も考慮する必要があるでしょう。
なお、トランク交換が必要な場合の費用は、10〜15万円程度となることもあります。
ルーフ
ルーフ(車の屋根)のへこみ修理費用は、3〜8万円程度が相場です。ルーフは面積も広く、へこみ修理も大掛かりになりがちです。
ルーフはボディの骨格を成す重要なパーツであるため、わずかな歪みでも走行性能や安全性に影響を及ぼす可能性があります。そのため、高度な板金技術と慎重な作業が求められ、費用も高額になりやすいです。
サイドシル
サイドシルのへこみ修理費用は、軽度であれば4万円前後が相場です。サイドシルは、ドアの下にある車体の側面部分です。主な故障原因は、縁石にぶつけたり、ジャッキアップ時にへこませたりすることなどが挙げられます。
サイドシルは、車の強度に関わる重要な部分であり複雑な形状をしているため、修理には専門的な技術が求められます。広範囲なへこみや、ボディ内部まで損傷が及んでいる場合は、さらに費用が高くなることもあるでしょう。
車のへこみ修理費用を安く抑えるポイント
へこみ修理の費用を抑えるためには、いくつかの効果的な方法があります。適切な対応により、品質を保ちながら修理費用を低減できるでしょう。ここでは、費用を抑えるための具体的なポイントを紹介します。
自分で補修する
ごく小さなへこみであれば、DIYで補修することも可能です。市販のへこみ修理キットやデントリペアツールを使えば、数千円程度で試せます。
しかし、DIYでの補修は、技術や知識がないと失敗するリスクが高いことを理解しておきましょう。かえってへこみを悪化させたり、塗装を傷つけてしまったりする可能性もあります。
仕上がりに満足できなかったり、専門業者に再修理を依頼したりすると、結果的に費用が高くつくことも考えられます。そのため、本格的な修理が必要なへこみは、無理せずプロに依頼するのが賢明です。
へこみを放置しない
車のへこみを放置すると、修理費用が高くなるケースも少なくありません。へこみによって塗装が剥がれてしまうと、金属部分がむき出しになり、雨水や湿気によってサビが発生しやすくなります。
サビは放置すればするほど進行し、修理箇所が広範囲になったり、ボディの内部にまで悪影響を与えたりする恐れがあります。さらに、サビが進行すると単なる板金塗装では対応できなくなり、部品交換やより複雑な修理工程が必要になったり、結果的に費用が高額になったりするでしょう。へこみに気づいたら、早めに修理を検討することが大切です。
複数の業者で見積もりを取る
へこみの修理費用は、ディーラー、板金塗装専門業者、カー用品店、ガソリンスタンドなど、どこに依頼するかで変わります。
そのため、複数の業者から見積もりを取り、料金だけでなく、修理内容や期間、保証などを比較検討することがおすすめです。その結果、費用と品質のバランスが取れた最適な業者を見つけられるでしょう。
パーツ交換の場合はリビルトパーツの使用も検討する
へこみの状態によっては、修理ではなくパーツ交換が必要になることがあります。その際、新品パーツではなくリビルトパーツの使用を検討するのも費用を抑える方法のひとつです。
リビルトパーツとは、中古部品を分解・洗浄し、消耗品を交換して新品と同等の性能にまで再生された部品です。新品パーツに比べて価格が安く、品質も保証されているため、費用を抑えつつ安心して修理を進められます。
ただし、すべての部品にリビルトパーツがあるわけではないため、検討したい時は事前に相談しましょう。
車のへこみ修理で業者に依頼するメリット・デメリットは?
車のへこみ修理を業者に依頼する際には、メリットとデメリットの両方を理解しておく必要があります。ここでは、主なメリットとデメリットを紹介します。
車のへこみの修理を業者に依頼するメリット
プロの業者にへこみ修理を依頼する最大のメリットは、確実で高品質な仕上がりが期待できる点です。専門業者には長年の経験を持つ熟練の職人が在籍しています。特殊な工具や設備を駆使して、へこみをまるでなかったかのように修復してくれるでしょう。
また、DIYでは難しい複雑なへこみやきめ細やかな塗装作業も、プロであれば完璧に仕上げることが可能です。修理後のトラブルや不具合に対する保証がある場合も多く、安心して任せられるでしょう。
修理に関する専門知識がない方でも、細かな質問や相談ができ、適切なアドバイスをもらえる点も業者に依頼するメリットです。
車のへこみの修理を業者に依頼するデメリット
へこみ修理を業者に依頼するデメリットとしては、費用が高くなる傾向があること、車を一時的に預ける必要がある点などが挙げられます。プロの技術や専門設備にはコストがかかるため、DIYに比べて修理費用は高額になる可能性が高まります。
また、へこみの大きさや場所、修理内容によっては、数日から数週間にわたり車を預けなければならないケースも少なくありません。
その間、車が使えない不便さや、代車の費用が発生する可能性があることも考慮に入れる必要があります。緊急で車が必要な場合は、修理期間がデメリットとなるでしょう。
ピッカーズでは、全国のガソリンスタンドと提携してへこみの修理を承っております。実際の仕上がりや修理費用の実例をぜひご覧ください。
車のへこみ修理で保険を使うべき?
へこみ修理における保険の使用については、損傷の原因と修理費用を総合的に判断する必要があります。車両保険が適用される条件と、保険を使用した場合の影響を正しく理解しましょう。
まず、保険が適用されるかどうかは、へこみの発生原因によって決まります。飛び石や落下物による損傷、当て逃げなどは一般的に保険対象です。一方、経年劣化や故意による損傷はほとんどの場合、対象外となってしまうでしょう。
保険を使用する際の重要な判断基準は、修理費用と将来の保険料増加分の比較です。車両保険を使用すると等級が下がり、翌年から数年間の保険料が上昇します。
軽微なへこみで修理費用が少額の場合、保険を使わずに自費で修理した方が経済的な場合があります。そのため、保険会社に連絡して、等級ダウンによる影響をシミュレーションしてもらうとよいでしょう。また、免責金額の設定によっても実際の保険金額は変わるため、契約内容の確認も欠かせません。
保険の使用を検討する際は、修理業者と保険会社の両方に相談し、最適な選択肢を見つけることが大切です。場合によっては、保険を使わずに分割払いなどの方法で修理費用を支払う方が有利な場合もあります。
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まとめ
車のへこみ修理は、損傷の程度や場所によって費用が変わります。高額になりがちな修理費用も、適切な業者選びや修理方法の選択により安く抑えることが可能です。複数の業者から見積もりを取り、保険の使用も含めて総合的に判断するようにしましょう。
ピッカーズでは、キズの損傷程度や範囲を確認の上、お客様に最適な修理プランをご提案いたします。WEB予約による割引を活用して、お得にクルマの修理をご依頼ください。