2025.03.28
縁石を擦った時に警察呼ばないのは違法?補償してくれる保険や車につく傷を解説

目 次
縁石を擦った時に警察を呼ばないと、義務違反・道路交通法違反により行政処分や罰則を受ける恐れがあります。その時、縁石に傷がなくても、後々傷が見つかり、防犯カメラなどで擦ったことがバレるケースもあるでしょう。
本記事では、縁石に車を擦った時の対応、車の傷を補償してくれる保険、起こり得る傷の種類や修理費用の目安をご紹介します。その他、車の修理業者もお伝えするので、どこに依頼すればよいかわからない場合に参考にしてください。
縁石を擦った時に警察呼ばないのは違法?
縁石に車を擦った際、他の車や人を巻き込まない場合だと、警察を呼ぶべきか迷うのではないでしょうか。ここでは、縁石に擦った時に警察を呼ばなくてもよいか、後日に連絡しても問題ないかなどを解説します。
縁石に擦っただけでも必ず通報
車を縁石に擦った場合、他の車や人を巻き込んでいなくても、必ず通報するのがマナーです。縁石や車に傷がつくと、物損事故として扱われるため、警察への通報が必要です。
縁石の持ち主に対しても弁償しなくてはいけないため、自分が車を擦ってできた傷であることを警察に証拠として見てもらう必要があります。警察に通報せずに逃げると、当て逃げ行為とみなされ罰則が課されてしまう恐れがあるでしょう。
義務違反による行政処分
警視庁「交通事故の付加点数」によると、傷害事故のうち当該傷害事故に係る負傷者の負傷の治療期間が15日未満である、または建造物の損壊に係る交通事故は、負荷点数が加算されます。
車を縁石に擦って傷をつけた場合、建造物の損壊に該当します。付加点数は、運転者の不注意で発生したものなら3点、それ以外の場合なら2点です。今回の交通事故での基礎点数に付加点数が加算されて評価されます。
たとえば、信号無視や通行禁止違反などで縁石を擦ったなら、基礎点数2点と付加点数3点の合計5点が評価対象です。酒気帯び運転(0.25mg以上)や過労運転で縁石を擦れば、基礎点数25点と付加点数3点の合計28点となります。
縁石の損壊だけではなく、負傷者や死亡者の有無、負傷者の治療期間などによっては、付加点数が最大20点加算される可能性があります。
※出典:警視庁「交通事故の付加点数」(https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/torishimari/gyosei/seido/gyosei21.html)
道路交通法違反による罰則
「道路交通法」では、交通事故があった時の措置について、運転者や乗務員は運転を停止して負傷者を救護しなければいけない決まりです。道路における危険を防止するための措置を講じなければいけないため、二次被害を防ぐのも事故を起こした運転者の役目です。
このルールに違反すると、道路交通法第72条「交通事故の場合の措置」1項前段・117条の5第1項1号により、1年以下の懲役または10万円以下の罰金に処されます。そのため、縁石を擦った時に負傷者が出れば、救護したり二次被害を防いだりしましょう。
また、交通事故の発生時は、ただちに警察官に発生した日時や場所、死傷者の数、負傷の程度、損壊したものや損壊程度などを報告しなければいけません。
通報しなければ、道路交通法第72条「交通事故の場合の措置」1項後段、119条1項17号により、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金に処されます。縁石を擦っただけでも、損壊したものや損壊程度を報告しなければいけないため、警察に通報しましょう。
※出典:道路交通法大72条「交通事故の場合の措置」1項前段・117条の5第1項1号(https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105#Mp-Ch_4-Se_2)
※出典:道路交通法72条「交通事故の場合の措置」1項後段、119条1項17号(https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105#Mp-Ch_4-Se_2)
後日連絡しても大丈夫?
交通事故を起こした時、その場で警察に連絡するのが決まりです。その日に警察への連絡を怠ると、後日に連絡しても、事故報告義務違反となってしまいます。負傷者が出ていなくても、縁石の傷が防犯カメラなどで判明すれば、バレて罰則が処される恐れがあります。
縁石に傷がなかったら?
縁石に傷がなくても、念のため警察に通報しておきましょう。自分の目で確認した時に傷が見つからなくても、防犯カメラなどで行為がバレてあらためて傷が見つかった時に、当て逃げ行為としてみなされてしまいます。
縁石に傷がなく車に傷がついた時、傷の修理に保険を使う場合に、警察による交通事故証明書が必要です。交通事故証明書がなければ自己負担で修理しなければいけないため、縁石に傷がなくても警察に連絡しましょう。
縁石に擦った時の対応
縁石に車を擦った時、焦ってどのように対応すればよいかわからなくなる可能性があります。冷静に対応するためにも、事前に何をすべきか確認しておきましょう。ここでは、車を縁石に擦った時の対応を4ステップに分けてご紹介します。
擦った箇所の確認
縁石に車を擦ったら、まず縁石と車の擦った箇所を確認しましょう。警察に連絡する際、損壊したものや損壊程度を正確に伝える必要があるため、車の走行位置や縁石の傷をしっかり照らし合わせることがポイントです。
車の傷や損壊部分をそのままにして走行を続けると、運転中に不具合を起こす恐れがあります。さらなる交通事故の原因にもつながる可能性があるため、ボディやタイヤに傷はないか、タイヤはパンクしていないか、オイル漏れはないかなどを確認しましょう。
警察への通報
縁石に傷がつくと、物損事故とみなされるため、警察に通報しましょう。警察に通報せずにそのまま立ち去ると、当て逃げ行為とみなされ、さらに罰則が重くなる恐れがあります。当て逃げ行為の他、道路交通法により事故報告義務違反の罰則も処されるでしょう。
縁石に傷がなくても、車の傷を保険適用で修理するために、警察から交通事故証明書を発行してもらう必要があります。縁石に車を擦って焦って何をすべきか混乱するケースも考えられますが、まずは警察に通報することを頭に入れておきましょう。
縁石の所有者に連絡
縁石に傷がついた場合は、弁償する必要があるため、縁石の所有者に連絡しなければいけません。縁石の所有者は、公共地か私有地かによって異なります。所有地の判断によって、損傷度合いが軽度なら縁石の弁償が不要な場合もあります。
公共地の縁石は、道路管理者である市役所や区役所が所有者に該当するでしょう。私有地の縁石は、私有地を所有している個人に事故の旨を伝える必要があります。
保険会社に連絡
縁石などのものを賠償する場合、対物賠償保険を使って弁償のお金をカバーできます。保険を使用するには、保険会社に連絡して手続きを進めてもらわなくてはいけません。車に傷がついた時に保険を使用する際も、保険会社への連絡が必須です。
また、対物賠償保険が利用できるか、適用される金額がいくらかわからない場合も、あらかじめ保険会社に連絡しましょう。その場で保険会社に連絡すれば、事故の状況や縁石の破損程度などを的確に伝えられます。
縁石に擦った傷の修理を補償してくれる保険
縁石に擦った時の車の傷は、保険で修理費用を補償してもらえる可能性があります。加入している自動車保険によって内容が異なるため、今一度補償内容を確認しておきましょう。ここでは、車の傷の修理を補償してくれる保険の種類をご紹介します。

任意の自動車保険
任意の自動車保険は、それぞれが自分に合ったプランで加入する自動車保険です。加入は任意であるため、必ずしも入らなければいけない保険ではありません。縁石や自分の車の傷を修理する際、賠償責任保険や車両保険が適用されます。
賠償責任保険
賠償責任保険は、対人賠償責任保険と対物賠償責任保険の2種類に分けられます。保険金額は、どちらも無制限に設定されているのが基本です。
対人賠償責任保険は、交通事故により怪我をさせたり死亡させたりした時に適用される保険です。重度の障害を負わせてしまったり、死亡させてしまったりすると、数億円の賠償責任が科せられるケースがあるため、対人賠償責任保険を使用する必要があります。
対物賠償責任保険は、交通事故で第三者の縁石やガードレール、塀、車両などを損壊してしまった場合に適用される保険です。縁石だけではなく、縁石に擦る前後で第三者の家や塀なども損壊してしまうと、賠償金額が高額になってしまいます。
縁石を擦った時に、負傷者や死亡者が出れば、対人賠償責任保険と対物賠償責任保険の両方が適用されます。高額な賠償責任に備えて、デフォルトとして保険金額を無制限に設定されているケースがほとんどです。
車両保険
車両保険とは、自分の車を修理する時に補償してもらえる保険です。交通事故で車が破損した時に限らず、自然災害や盗難、いたずら、飛び石などによる車の損壊でも、車両保険が適用されます。
車両保険には、主に一般型とエコノミー型の2種類に分けられます。エコノミー型は、一般型よりも補償範囲が狭いですが、その分保険料が安く設定されているのが特徴です。
たとえば、エコノミー型は、相手不明の当て逃げ、自転車との衝突や接触、単独事故、転覆や墜落が対象外であるケースがあります。保険会社によって補償範囲が異なるため、事前に確認しておきましょう。
縁石に車を擦った時、一般型の車両保険だと補償され、エコノミー型の車両保険だと補償されない可能性があります。基本的に車両の価値しか補償されないため、現時点で利用するとどれくらい補償されるかも確認しておきましょう。
自賠責保険とは?
自賠責保険とは、任意の自動車保険の対人賠償責任保険と同じく、交通事故で他人を負傷・死亡させた時に保険金が支払われる保険です。強制保険とも呼ばれており、原動機つき自転車を含め、すべての自動車が加入しなければいけません。
被害者1人あたりの保険金額は、障害による損害が最高120万円、後遺障害による損害では神経系統・精神・胸腹部臓器に著しい障害を残し常時介護が必要なら最高4,000万円、随時介護が必要なら最高3,000万円です。
後遺障害の程度によっても保険金額が異なり、第1級は最高3,000万円〜、第14級は最高75万円までとなっています。
また、死亡による損害は、本人および遺族に最高3,000万円支払われます。死亡するまでの障害による損害の保険金額は、通常の傷害による損害と同じく、最高120万円です。
自賠責保険のみだと、交通事故で他人を死亡させてしまった時に、最高3,000万円までしか保険金を支払えません。自賠責保険の保険金額を超える賠償請求に備えるために、任意の自動車保険に加入しておくことが重要です。
保険を利用する際の注意点
縁石の弁償や自分の車の修理などで保険を利用する場合、警察とのやり取りが必須であったりする、今後の保険料が高くなったりする可能性があります。ここでは、保険を利用する際の注意点を2つご紹介します。
交通証明書の発行
保険を利用したい場合、交通事故証明書の提出が必要です。交通事故証明書は、交通事故の発生時に警察に連絡して発行してもらう必要があります。交通事故の内容を証明するものであるため、後日連絡しても証拠不十分で取り合ってもらえない可能性があります。
警察に連絡せずに縁石の持ち主と示談で済ませてしまうと、交通事故証明書が発行されず、保険が適用されません。警察沙汰になるのを避けるよりも、後々のトラブルを未然に防ぐために、警察に連絡して交通事故証明書を発行してもらうのがポイントです。
等級が落ちる
保険を利用して車を修理すると、等級が落ちて今後の保険料が高くなります。車の損傷が大きく、自己負担で修理するのが難しい場合は、保険を利用したほうがおすすめです。
しかし、自己負担で修理できる損傷程度なら、保険を利用しないほうが安く済む可能性があります。今後の保険料の支払いも考慮しながら、自己負担すべきか保険を利用すべきか判断するとよいでしょう。
自己負担で車を修理する場合は、できるだけ費用を抑えられる業者選びが重要です。
ピッカーズは、安く・早く・キレイにクルマのキズ・へこみを直します。見積は無料ですので、まずはお問い合せください。全国約1400店舗を有するフランチャイズ展開ですので、お近くの店舗をすぐに見つけられます。
また、電話とネットから来店予約が可能なため修理費用について知りたい方は、ぜひ一度お近くのピッカーズ店までご来店ください。
ピッカーズでは、国産車・輸入車別に料金を掲載しています。キズの大きさや種類ごとの料金を一覧で確認できます。ぜひあわせてご覧ください。
縁石に擦らないためには?
車を縁石に擦ると、負傷者が出なくても、賠償金を請求されたり、罰則が処されたりする可能性があります。少しでもリスクを防ぐために、あらためて日頃の運転での注意点を確認しましょう。ここでは、車を縁石に擦らないためのポイントを4つご紹介します。
運転技術を向上させる
縁石に擦ったり乗り上げたりするのを防止するには、運転技術を向上させて、車の感覚を身につけることが大切です。車と縁石との距離を正確に把握するために、日頃から自分の車のサイズやタイヤの位置などを意識しましょう。
教習所によっては、道路を走行中に縁石近くに駐車する練習を行います。あらためて交通量の少ないところで、縁石近くに駐車する練習をしてみるとよいでしょう。擦ってしまうのではと不安な方は、家の駐車場でブロックなどの障害物を活用しての練習がおすすめです。
また、運転中は車の感覚だけではなく、視覚情報の活用も大切です。サイドミラーやバックミラー、バックモニターなどを見ながら、縁石の位置を正確に把握する練習も行うとよいでしょう。
道路情報に合わせて徐行する
運転時は、標識だけではなく、道路情報に合わせて徐行することもポイントです。狭い道路での走行時は、スピードを出すと勢いが余って縁石に乗り上げてしまう可能性があります。道路の幅を見て、対向車も安全に走行できるスピードまで落とすのが大切です。
また、雨や雪が降っている時、強風が吹いている時、夜間などは、視界が悪くなったりハンドルがぶれたりする恐れがあります。道路の幅が十分あっても、天候や時間帯に合わせて徐行するのもポイントです。
縁石に勢いよく乗り上げない
縁石を乗り上げなければいけない時、勢いよく乗り上げないようにしましょう。勢いよく乗り上げると、バンパーや車の底を擦ってしまう恐れがあります。車、縁石ともに傷がついてしまう可能性があるため、ゆっくりタイヤをひとつずつ乗せましょう。
縁石に乗り上げる時の角度は、正面を避けて斜めから入ることがポイントです。正面から縁石に乗り上げると、勢いよく乗り上げた時と同じくバンパーや車の底に傷がついてしまう恐れがあります。
車高を上げる
縁石に斜めからゆっくり乗り上げても強く擦ってしまう場合は、通常より車高が低い可能性があります。車高が低いと、他の車と同じ感覚で運転しても、縁石に擦ってしまうリスクが高まるでしょう。
そのため、車高を物理的に上げるのも、縁石に擦らないためのポイントです。ただし、車高の上げ下げは、見た目の印象を大きく変えるため、縁石との接触リスクや見た目とのバランスを見ながら、どれくらい上げるか判断するとよいでしょう。
縁石に擦った時にできる傷
縁石に擦った時に備えて、車にどのような傷ができるのか把握しておきましょう。傷の種類によって、対応してもらえる業者が異なったり、修理費用が変動したりします。ここでは、縁石に擦った時にできる車の傷について解説します。

傷の種類
車を縁石に擦った時、よく見られる傷の種類は3つです。傷の種類によっては、修理方法や流れなどが異なります。傷の程度によっては、部品を交換しなければいけないケースがあります。
擦り傷
縁石に車を擦った時によく見られる傷は、擦り傷です。擦り傷は、縁石に軽く接触しただけでも生じる可能性が高く、縁石以外にガードレールや標識のボールなどとの接触でもよく見られます。
擦り傷は、塗装が剥がれている状態で、鋼板にまで傷が入っていないケースが多いです。塗装剥がれのみなら、再塗装ですぐ修理が完了する場合がほとんどであるため、修理費用や修理期間も抑制できます。
しかし、塗装剥がれを放置すると、水分や細かいチリなどが入り込み、サビが発生する恐れがあります。塗装の内部を侵食していくため、軽い擦り傷でも早めに修理することが大切です。
ひっかき傷
ひっかき傷は、擦り傷よりも深く傷がついている状態です。鋭いものや尖ったものを擦った時に付く傷、飛び石による傷も、ひっかき傷に該当します。安全運転を意識しても、対向車の飛び石によりひっかき傷がつく可能性があります。
しかし、縁石の場合は、強めに接触した時にひっかき傷がついてしまいます。縁石との接触によるひっかき傷を避けるには、縁石付近はゆっくり走行する、縁石と一定距離を保つなどがポイントです。
ひっかき傷は擦り傷よりも深いため、鋼板にまで傷が入っている可能性があります。再塗装に加え、パテを使って傷を埋めて馴染ませる必要があるでしょう。そのため、擦り傷より修理費用が高くなると考えられます。
へこみ傷
へこみ傷は、ひっかき傷の発生時よりも強い衝撃が加わることで起こります。縁石と強い接触でへこみ傷が生じた時は、へこみだけではなく、擦り傷やひっかき傷も同時に生じているケースがあるでしょう。
縁石の位置を把握していない場合、知らずにスピードを上げて走行するため、へこみ傷が生じる可能性が高いです。へこみ傷を防止するには、前方を直接見るだけではなく、サイドミラーやバックモニターなどで縁石の位置を正確に把握することが大切です。
無傷の状態でへこんでいる場合は、専用の道具を使ってへこみ部分を吸引して引っ張る方法があります。傷もついている時は、へこみを直してから再塗装などを行います。へこみのみの修理なら、傷の修理コストがかからないため安く済む可能性があるでしょう。
傷のつきやすい箇所
縁石との接触で傷のつきやすい箇所は、主に3つです。傷がつく箇所によっては、今後の走行で危険性があったり、修理に対応してもらえる業者が限られたりするケースがあります。部品を交換しなければいけない場合は、破損箇所によって費用が大きく変動します。
タイヤ・ホイール
縁石と接触しやすい箇所は、タイヤやホイールです。縁石との接触時の衝撃程度によって異なりますが、タイヤやホイールに傷がついたり、削れたりするケースがあります。強い衝撃が加われば、ホイールごと歪んでしまう恐れがあります。
タイヤの傷が深い場合、今後の走行時にパンクするリスクが高いです。縁石との接触時にパンクしなくても、あとからパンクするリスクがあるため、傷の深さを見てすぐに修理業者に相談するとよいでしょう。
ホイールごと歪んでいる時は、まっすぐ走行できない可能性が高く、さらなる交通事故につながる恐れがあります。安全に走行できないと判断したら、レッカー車やロードサービスを利用して対応しましょう。
車体底面
縁石との接触時に乗り上げると、車体底面に傷がついている可能性があります。車体の底には、エンジンやサスペンションなどの重要な装置があるため、傷の有無の他に問題なく走行できるか確認する必要があります。
しかし、車体底面は、自分で隅々まで確認するのが難しく、傷に気づけない場合もあるでしょう。そのため、縁石に乗り上げてしまった時は、あらかじめ修理業者に点検してもらうことがおすすめです。
バンパー・サイドステップ
バンパーやサイドステップは、縁石に擦った時に傷がないかひと目で確認できます。正面から縁石に接触した場合は、バンパーが破損するリスクが高く、乗り上げると車体底面も傷がついてしまう恐れがあります。
車の側面を縁石に擦った時は、サイドステップが破損するリスクが高いです。縁石と接触するタイミングによっては、タイヤやホイールにも傷がついてしまうでしょう。
バンパーやサイドステップは、衝撃により取り付け部が走行中に外れる可能性があります。後続車に危害を加える恐れがあるため、事故現場から修理業者までの走行中は、安全を十分に確保する必要があります。
擦った傷を放置するリスク
車を縁石に擦った時に傷がついた際、そのまま放置するとさまざまなリスクに発展する可能性が高いです。ここでは、擦った時にできた傷を放置するリスクや、傷がついた時のポイントをご紹介します。
錆の発生
車に擦り傷が付いた場合、軽度でも錆が発生する恐れがあります。車のボディ本体に影響がなくても、塗装が剥がれている状態で放置すれば、雨風やチリ、汚れなどが入り込んで、塗装内部を侵食されてしまうでしょう。
塗装内部の侵食にとどまらず、ボディ本体にまで腐食が進み、穴が開くなどの大ダメージを負う可能性があります。将来的に車を乗り換える際、下取り価格が大幅に低下する可能性があるため、今後のカーライフを考慮すると傷の放置は避けましょう。
目立たなくても点検
車に大きな傷やへこみが見られなくても、1度は業者に点検してもらうのがおすすめです。車体底面などの傷の確認がしにくい箇所があったり、縁石との接触で小さなパーツが欠損していたりする恐れがあります。
小さな傷に気づかずに放置すると、知らぬ間にダメージが大きくなってしまいます。素人の目では確認できない部分をプロの目で確認してもらうことで、破損部分が見つかったりさらなる破損を未然に防げたりするでしょう。
また、小さな傷でも放置すると、修理する範囲が大きくなり、修理費用も高くなってしまいます。部品を交換しなければいけない場合、車種によっては数十万円以上も費用がかかるケースがあるでしょう。
縁石に擦った傷の修理費用の目安
縁石に車を擦ってできた傷の修理費用は、傷の程度や箇所によって異なります。ここでは、縁石に擦って車に傷ができた場合の修理費用の目安について、箇所別にどれくらいかかるかご紹介します。
タイヤ・ホイール
タイヤに傷がついたり削れたりした場合、修理ではなく交換するのが一般的です。タイヤを交換する時の工賃は、1本あたり1,000円〜8,000円ほどが相場です。タイヤの購入費用を含めると、1本あたり5,000円〜30,000円ほどが目安となります。
ホイールに傷がついた時の修理費用は、1本あたり8,000円〜15,000円ほどが相場です。ホイールが変形すると、タイヤの脱着が必要になるため、1本あたり15,000円以上と考えておくとよいでしょう。
車種によっては、用いるタイヤのサイズが異なるため、相場よりも高くなる可能性があります。ホイールも同じように、サイズが大きかったり特殊加工が行われていたりするものは、修理費用を高く見積っておくことがポイントです。
車体底面
車体底面の傷の修理費用は、軽度なら10,000円〜20,000円ほど、重度なら100,000円以上かかるケースがあります。具体的には、マフラーや排気管の修理費用が、10,000円〜50,000円ほどが相場です。
フレームを修正する場合は、100,000円以上の修理費用がかかります。損傷程度がひどい場合は、部品ごと交換する必要がありますが、限定車種や生産終了の車種だと純正パーツでの対応が難しくなります。
ボディ
ボディやバンパーの傷の修理費用は、数千円〜40,000円ほどが相場です。損傷部分が軽度なら、再塗装のみで完了するケースがあるため、比較的安い価格で修理が可能です。
しかし、部品の交換が必要なら、相場よりも高くなる可能性があり、修理期間も長くなります。損傷程度によって、修理費用の相場が大きく変動します。
こちらの記事では、板金修理の相場について解説しています。費用を抑えるポイントや修理できる内容も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
縁石に擦った傷を修理できる業者
縁石に擦った時にできた車の傷は、さまざまな業者で修理に対応してもらえます。業者によって修理の対応範囲や費用の相場などが異なるため、自分に合ったところを見つけましょう。ここでは、各業者のメリットやデメリットをご紹介します。
ディーラー
ディーラーは、各自動車メーカーに特化したサービスを提供している業者です。車の傷を修理する場合、純正の塗料や部品を用いて対応してもらえるため、見た目を重視する方におすすめです。
ディーラーで車を購入した方は、保証適用により安い費用で対応してもらえる可能性があります。一定基準を満たしたサービスが提供されるため、信頼できるところに依頼したい場合に適しています。
ただし、外部の工場で作業が行われるため、中間マージンがかかったり、修理期間が長くなったりするでしょう。純正品を利用する際、代替品より価格が高くなるため、修理費用は高い傾向にあります。
カー用品店・ガソリンスタンド
カー用品店やガソリンスタンドは、街中に複数の店舗があるため、立ち寄りやすい点がメリットです。店舗によっては、取り扱っている商品で修理に対応してもらえるため、塗料や部品を取り寄せる期間を短縮できます。
ただし、損傷程度が重度で大規模な修理が必要な場合、対応してもらえないケースがあります。あくまでもカー用品の販売や給油がメインとなるため、対応できる修理範囲が限られてしまうでしょう。
板金塗装業者
板金塗装業者は、車の板金修理や塗装に特化している専門業者です。さまざまな車種の修理に対応しており、代替品での修理も任せられるため、修理費用を抑えられる点がメリットです。
板金塗装業者の多くは、自社工場で修理するため、中間マージンが発生しません。車の修理に詳しい専門家が対応しますが、担当者によって技術力にばらつきがあるため、店舗選びでは情報収集がポイントです。
縁石に乗り上げた場合は、ボディやタイヤの傷だけではなく、車体底面に異常が見られないか確認する必要があります。ピッカーズは、徹底したマニュアル化により丁寧に対応いたしますので、傷の修理や点検はぜひお任せください。
ピッカーズでは、無料見積もりの来店予約を公式サイトからできます。
ご希望店舗や必要事項を入力すれば、予約が完了します。
電話でも受け付けているため、あわせてご覧ください。
まとめ
縁石に車を擦った際、物損事故とみなされるため、警察への通報は必須です。車の傷を修理する時に保険を利用する場合、警察から発行される交通事故証明書が必要なので、その場で警察に連絡することが重要です。
ただし、保険を利用して修理すると、等級が下がり今後の保険料が高くなります。軽い傷やへこみなら、保険を使わずに自己負担で修理したほうが安く済む可能性があります。
ピッカーズは、クルマのキズ・ヘコミを確かな実績と技術力で、早く・安く・キレイに直します。縁石に擦ってできた車のキズは、お近くのピッカーズ店にお問い合わせください。